松林図屏風

近作

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今日の一作 3月8日
等伯描いた国宝・松林図屏風、霧の中に幻想的に荒々しく松林が浮かぶ、大気は流れそこには永遠に続く空間が拡がる。
サイズ 70cm×135cm
墨 古梅園 茶墨『無名』
筆 ムジナ筆
紙 単宣
東京から帰ってきました。
5日はまず銀座セントラル美術館へ『三輪田米山』展へ。
米山の豪放磊落な字は好きです。
でもあんな字は書けません。やはり人間そのものから滲み出る書です。
滲み出るような人間味を磨きたいと思います。いつかそんな技術までも超越した裸の字が書けるように。
その次に国立博物館の『長谷川等伯』展へ。
とにかく国宝「松林図屏風」が観たかったです。
色鮮やかな絵も緻密な人物画も素晴らしいですが、なんといっても「松林図屏風」が好きです。
省略しきった構図、大胆な余白、墨でありながら無限の色合い、どこまでも奥行きを感じさせる。松枝の激しいタッチ、霧の流れも感じられ、むちゃくちゃ素晴らしいです。
美術館で勘弁してほしいのは、鑑賞しに来てるのか、ぺちゃくちゃおしゃべりしに来てるのかわからない人達。
絵の前で、絵はそっちのけでおばさん二人組みがおおきな声でお話されてます。
マナーも疑いますし、とにかく勘弁してほしいですね。
6日は午前中、創玄会館へ。
父母(桂雪・小扇)がまだ行った事がなかったので、是非ということで。
3階の金子鴎亭先生の再現された書斎を桂雪は感慨深げに見てました。
となりの部屋では懐かしの写真展が開催されてました。
鴎亭先生と写っている桂雪の若かりし頃の写真もあり、注文できるということだったのでさっそく注文。
そうこうしてたら、そこへ鴎亭先生の奥様、寛子先生がお見えになって。
桂雪とも懐かしくお話されてました。
その光景を見る僕はとてもうれしく思いました。
午後は、六本木の新国立美術館へ。
創玄展の会場でもあり、15時からは総会がありましたので出席。
書展では受賞作品・役員作品大変勉強になります。
作品集で見るのではなく、やはり本物を見て線の質感、墨色を直に見ることが勉強になるのです。
7日はまた午前中創玄展会場へ、午後はグランドプリンス赤坂へ。
表彰式と祝賀会のためです。
玄游からは祝賀会に12名出席しました。
表彰式には受賞者7名の出席です。
準大賞の金重紅園さん、特選の西川草園さん、山根妍草さん。秀逸の和泉川墨仙くん、内田杏苑さん、仁谷艸舟さん、田村毅童くん。
これを励みにまたがんばってもらいたいと願います。
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東京国立博物館(上野)の『長谷川等伯』展の会場前で
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新国立美術館(六本木)創玄展会場入り口
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自分の作品と共に
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表彰式終了後ステージにて。ちょっと映りが暗かったなぁ。

コメント

  1. 西川 草園 より:

    東京では大変お世話になりました。
    初めての創玄展鑑賞、桂雪先生の解説付きでなんてリッチな時だったでしょう・・♪力作の数々に背中を押されるような、手を引っ張ってくれて”共にがんばろう”と言われているような、他の書展では感じない共有の空間に居る心地よさがありました。思い切って行って良かったです。ありがとうございました。

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